【必見】潰れる農家・農業法人の特徴について解説します。

農業
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どうも、ネギボウズです!

今日は「潰れる農家・農業法人の特徴」について解説したいと思います。

普通の会社と同じで農家や農業法人もバンバン潰れる時代になっていて、つい最近の話ですが僕の勤務先の地域の農業法人が潰れました!

そこの会社がつぶれた理由について詳しくは分かりませんが、慢心的経営が原因なのではないかと噂されています。

この記事は漠然と興味本位で読んでもらってもいいですし、今後農業法人に就職する予定の人や、農業経営を始めようとしている人も参考になると思います。

農家がつぶれる理由

農家がつぶれる理由を7つ、経験から紹介します。

経営理念・方針が具体的でない(無理がある)

農業経営にも理念や方針が必要不可欠で、何かしらの軸がないと経営を続けていくことは困難です。

経営理念というのは簡単に言うと「社会のためになること」という大義名分であり、方針というのはそれを達成するための具体的手段になります。

特に僕の会社のように何人も労働者を雇っているところでは方針がないとどうにもならないのですが、その方針がコロコロと変わったりそもそも無理なことを言っているという場合には注意が必要です。

例えば経営理念が「耕作放棄地を解消する」「雇用を創出する」というものである場合、利益が出なくてもこちらを優先するのか?という問題に直面します。

雇用を創出すれば経営者側からしたらコストになりますし、耕作放棄地を解消することばかりに専念すれば利益は上がりません。

それでも経営者は儲けたいので、労働者には「耕作放棄地を解消しつつ、利益はどんどん上げていけ!」という結構無謀な要求をしてくる可能性があり、それが嫌になって労働者が辞めていくというケースは実際多いです。

表面上は奇麗なことを言っていても、実際にそれをどうやってやるのか?という具体的かつ現実的なところまで突き詰めて考えていない農家・農業法人は今後潰れる可能性があります。

経営者が労働者を家族と勘違いしている

元々家族経営だった農家さんにありがちなパターンです。

個人農家や農業法人が人を雇う場合、「労働者」として雇わなければならないのですが、労働基準法すらまともに理解していない農業者の多いこと。

簡単に言うとブラック企業ということになりますが、例えば「朝は勤務開始30分前に来て準備するのが当たり前」「忙しい時は休憩時間なんてありえない」「休業後の1時間くらいはゴミ出しとかサービスで働くべき」などです。

知っているところで酷いところだと経営者が買い物や飲みに行くのに足代わりに使われるということもあってありえない…って感じですが実際にはこういうところも存在しています。

実際僕の会社もこんな感じで、従業員が出たり入ったりしている原因の一つになっています。

経営者側からしたら当たり前と思うことでも、労働者側からしたらあり得ないと思うこのギャップを埋めない限りは経営が安定しないでしょう。

労働者の待遇が悪すぎる

農業経営を安定させるためには熟練した労働者にできるだけ長く勤務してもらう必要がありますが、あまりに勤務条件が悪いと労働者が辞めてしまいます。

ただでさえ農業系の求人の労働条件というのは良くないです。

月給17万円で週1日しか休みがなく、キツイ仕事が多いのにもかかわらず上司や経営者からの理不尽な指導やパワハラなどがあれば誰でも辞めたくなるでしょう。

僕の会社は大多数がいい人ですが、社長とごく一部の人間が理不尽なことを言ってくる場合が多く、それに耐えられず辞めていく人間を何人と見てきました。

ですがそれでも労働条件は良くなるばかりか人が減って仕事が大変になる→労働条件が悪化するという悪循環に陥って大変です…

自分の利益しか考えず、労働者側の気持ちを考えられないでは経営を続けていくことは難しいです。

経営者が現場を理解していない

個人農家で人を雇っている小規模な農園では社長自ら畑に出て労働者と一緒に現場仕事をするものなので経営者と労働者とのコミュニケーションは比較的上手くいくのですが、僕の会社のように経営者が完全に現場を離れてしまっている場合に発生する問題です。

これは面積が増えれば増えるほど顕著になる問題で、畑ごとに条件の違うところを上手く管理しなければならないのですが経営者の頭の中では「できる」と思っていることも実際は上手くできなかったりします。

そうすると「なんでできないんだ?」とか、「それくらいできるだろう!」みたいな話になってきて現場を知らない経営者VS現場で働く労働者という悪い構図が完成してしまうのです。

また、現場を理解していない経営者は自分の考えだけでどんどんと規模拡大・機械化を進めていきがちなので現場は苦しくなるばかりです。

こうなると労働者の不満が募り、愛想をつかして辞めていってしまうのです。

教育というものを理解していない

これも昔ながらの農家さんが労働者を雇ったときに多いパターンです。

「こうやってこうやってこうだ!分かったな?」みたいな、1回だけいい加減に教えて終わりみたいな教え方が本当に多いです。

実際に僕も入社した当時、マルチャーというビニールマルチというものを貼る機械の操作を教わったのですが今振り返ってみても酷い教え方で「流石にこれじゃ分からないし最悪機械ぶっ壊してまうわ…」という感じでした。

この指導方法の問題は「結局よく分からないから適当にやってしまって後で取り返しがつかなくなる」ということにもあります。

本来なら適当に指導した方が悪いはずなのに、当の本人は適当に指導したという自覚がないため怒られるのは労働者側というとても理不尽なことになってしまうのです。

これではやっていられないですよね!

やはり指導というのはまず自分がやって見せて、労働者に分かるまで丁寧に寄り添って教えてあげるのが本当の指導というものです。

補助金に頼りまくった経営をしている

ご存じの方も多いと思いますが、日本の農業は補助金の額が半端ではないです。

僕の会社も現価計算すると600万円とかのトラクターや農機具をちょくちょく買い足しているのですが、どこにそんなお金があるのかと思うとやっぱり補助金を使っており、補助金の種類によっては半額も出るものがあります。

また「農の雇用支援事業」という補助金は一定の条件を満たした農業経営体が労働者を雇用する場合1人当たり年間150万円の給付を受けられるというもので、僕の会社も必ず使っています。

一見良さそうに見える制度ですが、裏を返せば補助金に頼らないとやっていけないということでもあります。

特に雇用関係の補助金が切れた場合、そこから急に経営者の態度が悪くなったり無理難題を要求してくるという理不尽なことが起こったりします。

そもそも雇用しておいて補助金が使えないと分かったら、補助金が使えなかった労働者を辞めさせるような仕打ちをするケースもあり実際に僕は見てきて何とも言えな気持ちになりました。

本来であれば補助金というのはお金が足りない人がやむを得ず使うという性質のものだと思っているので、補助金を使わなければそもそもやっていけないという経営体は今後危ないです。

農作物の販売先に乏しい自転車操業状態

とりあえず作るだけ作って売り先は後で考えるパターンの経営にありがちです。

畑を作るのにかかるコストってどんなものがどれくらいか想像がつきますか?

ガソリン、軽油などの燃料代
種・農薬・肥料・資材代
人件費・機械の減価償却費

ざっとこれらがかかります。

種を畑に直播して準備完了のホウレンソウや大根、ニンジンなどの野菜ならまだマシですがハウスで育苗して定植してなど手間のかかる長ネギやキャベツブロッコリーなどの野菜は余計に高いコストがかかります。

販売先が決まっていないと豊作の年では安値で買いたたかれたり、そもそも営業しても買い取ってくれなかったりで収穫せず廃棄耕耘ということにもなってしまい赤字になりかねません。

農業というのは単純に人を雇って規模拡大すれば儲かると思っている人が多いですが、それは売り先があって初めて成り立つことなのでまずは売り先の目星をつけてから生産拡大するというのが手順的には正しいやり方です。

僕の会社でも規模はどんどん拡大しているのですが結局売り先が増やすことができず、人件費ばかりかさんでしまい売り上げが上がっていません。

そうすると会社内もギスギスしてきて本当に風通しの悪い状態になってしまうのですよね…

結局何事もやはり計画性が大事ということに決着します。

まとめ

如何でしたでしょうか?

潰れる農家の特徴というテーマでしたが、今現在経営をしている農家さんや農業法人、またはこれから就職先として農家や農業法人を検討している方の参考になれば幸いです。

農家は昔からずっと農家をやってきていて一般的な会社で勤務した経験が全くないという人が多いので労働者を雇うということについて無知な人が多いのはある意味仕方のないことなのかもしれませんが、農業経営を存続させるためにもそこら辺の勉強もしっかりとしていかなければいけないと思います。

 

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