農家が教える!農業を副業でやりたい時のお勧め方法

副業
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どうも、ネギボウズです!

農業法人で勤務している僕が
副業で農業をやりたいと思ったときにお勧めの方法をご紹介します。

副業で農業は可能か?

まず、
副業で農業をすること自体は可能です。

実際に畑を持っている方は週末農業という形で何かしらの野菜を栽培している
人が少なからずいます。

しかし、
自分が食べるだけの野菜をつくるだけならまだしも
副業としてお金を稼ごうとするとちょっと大変になります。

以下、
副業として農業をする場合の注意点です。

どれくらい稼ぎたいか

まず、
どれくらい稼ぎたいのか?
ということを明確にしましょう。

とはいっても、
「できるだけ稼ぎたい!」
という場合は休日がどれくらい確保できるか?
機械や畑はあるのか?
など作業できる環境で決めるとよいでしょう。

休日はどれくらい確保できるか

ここが一番大切なところです。

畑や機械が確保できていても、
実際にどれくらい農作業ができるのか?という点です。

個人的にはどんなに最低でも週1日以上は休みがないと難しいと思います。

あるいは、
フルタイム勤務ではなくてアルバイトとの兼業などであれば可能です。

なぜかというと、
農業を副業でする場合は売れる野菜を育てないといけないので
野菜の苗を植えたり種を畑にまいて放りっぱなしというわけにはいきません。

それなりの手間暇をかけないと売れる野菜というのはできません。

そのためには

畑に肥料をまいたり
畑を耕したり
草をとったり
消毒作業をしたり

しなければならないのです。

作る面積や作物にもよりますが、
フルタイム勤務の場合は週1日は必ず確保できるようにしましょう。

何を作りたいか


どんな作物を作りたいか決めましょう。

個人的にお勧めなのは長ネギやジャガイモです。

なぜかというと、
長ネギは収穫適期が長く急いで収穫しなくても暫くは畑に置いておけますし
栽培自体も慣れてしまえばそこまで難しいものではないからです。

また比較的に相場が安定しており、
そこまで値段が暴落することもないため収入をある程度予想できます。

また単位面積当たりの収入が露地野菜の中ではトップクラスで
あまり畑を持っていない人にもおすすめです。

ジャガイモについては初心者でも簡単に栽培できるというメリットや
比較的単価の高い作物であること、
春と秋の2回作付けできることなどがメリットとして挙げられます。

畑や機材の確保

副業で農業をやりたいと思ったときに、
全て手作業でやろうとすると厳しいです。

厳密には「無理」とまではいいませんが、
最低限の機械はあった方が間違いなくいいです。

・畑(10a~)
・管理機
・トラクター
・軽トラや軽ワゴン

最低限上記があれば農業生産をすることができます。

まず畑ですが、
10aくらいは確保したいところです。

10aというのは1反ともいい、
畑1枚分のことを指す単位で1000㎡です。

これくらいの広さがあればかなりの野菜を作ることができます。

逆に20aくらいになると、
管理するだけで大変になりますのであまり広くしすぎないのがコツです。

僕も20a程度の畑を借りていますが、
とても1人ではやりきれないのでせいぜい10aもあれば十分という感じです。

畑も自分で所有している土地があればいいですが
知り合いや近所の人に貸してもらう場合は

・なるべく近い場所
・形が4角形
・水はけが悪くない

などなるべく作業性の良い圃場を選ぶようにしましょう。

よく「はじめからそんなにいい条件の畑はない」という方がいますが、
農業の場合は逆で元々いいところで生産した方がいいのです。

管理機は野菜を植える畝を切ったり、
土を盛ったり、
草を楽にとるのに必要になってきます。

なのでホームセンターで売っているものよりもできれば近くの
クボタやイセキやヤンマーといった農機具メーカの代理店で
購入するようにしましょう。

値段的には15万円前後あればそれなりのものが購入できます。

トラクターや軽トラも中古で揃えるのがお勧めですが、
安いからと言ってヤフオクやフリマサイトで購入するのはお勧めできません。

安く買えたからと言って保証があるわけでもなく、
アフターサービスもないので万が一故障した場合はどうにもなりません。

農機具メーカーの代理店なら良い商品をそれなりの値段で販売してくれますし
アフターサービスやメンテナンスもやってくれるので安心です。

安く購入するのはそれなりのリスクがあるということは覚えておきましょう。

中古車もできるだけ信頼のおける中古車販売店とか、
トヨタや日産などのディーラーに探してもらうのもよいでしょう。

売り先を考える


作った野菜を販売しないと利益になりません。

野菜を販売する方法はいくつかあります。

・直売所

道の駅や地域の農協が経営する直売所で販売する方法です。

農協会員の登録と各種利用登録が必要です。

メリット
・作った野菜に自分で値段をつけて販売できるので差別化が可能
・好きな時に出荷できる
・農協や青果市場に出せない規格外品も出荷できる
デメリット
・売れるかどうか分からない
売れなかった場合は商品を回収に行かなければならない
・出荷者が多いので価格競争になりがち
・農協や青果市場と比較して単一の野菜を大量に出荷できない

・青果市場

青果市場とは野菜を取り扱っている市場のことで、
スーパーの青果部門や野菜の加工業者などがここに仕入れにきます。

基本的にはA品B品などのサイズが決められていて、
それに沿った形で野菜を荷造りして持ち込むことになります。

メリット
・持ち込めば必ず買い取ってくれる
・大量の野菜を出荷することができる
・面倒な荷造りなどが必要ない
デメリット
・値段がいくらになるか分からない
・資材費などで最悪赤字になることもある

・農協

地域の農協に出荷する方法です。

農協に出荷するには生産者登録が必要です。

「共選」といって出荷基準を定めることによって同じ品質の野菜を
出荷することになります。

青果市場と比較して値段はみんな同じですが、
青果市場ほど品質に気を使わなくてよいというメリットがあります。

メリット
・青果市場ほど品質を気にしなくてよい
・基準さえ満たしていればすべて買い取ってくれる
・大量の野菜を販売できる
デメリット
・青果市場のように良い野菜を出したからと言って値段が上がるわけではない
・野菜の市況が良くないときは買取価格も安い

・(株)農業総合研究所

(株)農業総合研究所とは、
野菜の生産者が自由に野菜を持ち込んで値段を決めて出荷できる
直売所のようなところです。

地域のスーパーマーケットと契約しており生産者は地域の離れている
スーパーにも自分の野菜を出荷できるという仕組みになっています。

メリット
・直売所のように値段・数量を決めて野菜を出荷できる
・売れなくても自分で回収に行く必要がない
デメリット
・そもそも農業総合研究所の拠点が近くにない場合は出荷できない
・直売所と同じで売れなかった場合はお金にならない
・店舗ごとに出荷数制限があり早い者勝ち

・知り合い

知り合いに販売する方法です。

もしあなたに知り合いが多くいて販売の当てがあるならお勧めの方法です。

メリット
・青果市場や農協を通さないので高単価で販売できる
・リピーターがつけば毎年販売の見込みがつく
デメリット
・知り合いが沢山いる・あるいは量を買ってもらえないと難しい
・毎年買ってもらえるとは限らない
・一軒一軒売って回るのは意外と大変

・ネット販売

近年では主流になっている販売方法。

ネット販売が主力という農家もいるほど浸透している販売方法です。

メリット
・販売先が全国に広がるので無限の可能性がある
・ブランド化できれば販売で有利に立てる
・集荷便などを工夫すれば自宅引き取りも可能
デメリット
・注文ありきなので注文に合わせた栽培技術が必要
・ネットなどに多少は詳しくないと難しい
・顧客管理が面倒

コストを考える


農業を副業でやるうえで大事なことの1つは
「生産コスト」を考えることです。

やってみると分かると思いますが、

「種代」
「肥料代」
「燃料代」
「農薬代」
「水道代」
「その他消耗品代」
「土地代」

などなど、
実に多くのコストがかかってきます。

専業農家でもそれなりに儲けるのは大変なので副業で儲けを出すのは
もっと大変なことと覚悟しておきましょう!

農機具類は近所の人に借りたり安く譲ってもらうとか、
トラクターは使う時だけお金を払って借りる、
ガソリンや軽油は必要最小限に使うなどの工夫をすることが大事です。

上手くいかないことの方が多い


実際にやってみると上手くいかないことの方が多いです。

僕は仕事で農業を本業としてやっているのですが、
専業農家でさえ上手くいかないことが多く大変です。

副業で、
しかも何もやったことがない人がいきなり上手くできるわけがありません。

しかしそれは仕方のないことで、
何度も繰り返し栽培しているうちに技術も覚えて販売にも慣れてくるものです。

大事なのは「分析」することで、
上手くいった原因や上手くいかなかった原因を自分なりに整理してみましょう。

きっと次のステップに繋がるはずです。

トライアンドエラーで成長しましょう!

まとめ

農業を副業でやる注意点について書きました。

初心者の方はまずは畑に慣れることから初めて、
行けると思ったら10a程度に広げてみましょう。

・畑
・トラクター
・管理機
・軽トラや軽ワゴン

を用意しましょう。

自分に合った販売先を決めて、
コストをなるべく抑えて生産しましょう。

販売できなくても、
自分で生産した野菜を食べられるだけでも儲けものくらいの気持ちで
頑張りましょう!

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