アグリエイターのネギボウズです!
今回は、
農業法人へ転職を希望する人向けの記事です。
「農業法人に転職したいけど、
会社選びでどのようなポイントを見たらいいか分からない…」
「転職はしたいけど、
絶対に失敗したくない!」
という方は是非参考にしてくださいね。
ブラック企業も真っ青な勤務条件の会社も存在する…
農業法人と聞いてどのような会社をイメージするでしょうか?
僕自身は農業のことを全く知らなかったときは
「畑で伸び伸びとゆったりと大根でも収穫して3時ごろにはみんなでお茶を飲みながら笑い話をして、
暗くなったら終わりになるんだろうなぁ…」
「雨の日とかは何もすることがないから休めるんだろうなぁ」
などと考えていました。
しかし実際に勤務してみると当初抱いていたイメージとはかなりかけ離れたものでした。
僕の会社は今でこそ待遇がかなり良くなりましたが、
入社当初は
「月給17万円、手当全くなし、週休1日、残業あり」
という条件でした。
いや~、
なかなかキツかったですね!
今思い返してもよく頑張ったなと思います(笑)
転職サイトを確認してもらえればお分かりになるかと思いますが、
今もこのような条件の求人というのはザラにあります。
というか、
これ以上酷い求人も存在しています。
僕が聞いた中で一番酷かったのは、
群馬県で水稲栽培をしている農業法人なのですが
「月に休みが2~3日、勤務時間10時間越え、残業代、手当一切なし」
という世のブラック企業も真っ青な条件の法人です。
そこに勤務している社員の人にどうしてそんなに条件が悪いのに働いているのかと聞いたら
「近い将来に自分でやりたいので、
修行だと思って続けている」
ということで納得しました。
流石にこの条件で長く続けられるはずはないな、
と思いましたね…
しかし、
ここ数年では
未経験初年度から20万円~
月休み6日~
各種手当あり
昇給、賞与あり
など比較的待遇の良い求人が多くなってきている気がします。
以下のポイントに注意して、
失敗のない転職活動をしましょう!
農業法人に転職したい理由を考えよう
まず、
「なぜ農業法人に転職したいのか?」
という理由を自分の中ではっきりさせておきましょう。
理由は人それぞれなのでどんな理由でも構いませんが、
必ず正直に、
慎重な分析をしておくことが必要です。
農業法人に転職したいと思う方は、
大きく2つの目的に分類されるケースが多いです。
純粋に農業に興味があるのか、 サラリーマンが嫌なのか
純粋に農業に興味があってやってみたいと思うケースです。
この場合は、
農業法人の勤務条件など自分でも色々と調べられている可能性が高く、
また農業に対して少なからず興味関心があるはずなので
「こんなはずではなかった…」
と現実と理想のギャップに苦しめられて退職してしまうパターンは少ないです。
しかし、
あまりにも自分と合わない経営スタイルであったり、
そもそもやりたい作物と違っていたりするとやっぱり辞めたいということにもなりかねませんので、
冷静な自己分析・企業リサーチが必要です。
次に、
スーツを着て仕事をするサラリーマンが嫌になって農業をやりたいというパターンについでですが、
この場合は注意が必要です。
農業法人はやっていることは農家の仕事ですが、
法人として毎月お給料を貰っている時点で普通のサラリーマンと何ら変わりありません。
ですので、
当然経営者からは作業効率やマネジメントを少なからず求められますので
「土をいじって割とゆったり仕事ができる」
というイメージでいるとほぼ間違いなく
「イメージと違った、
こんなはずではなかった」
となります。
もしかしたら楽な会社もあるかもしれませんが、
基本的に楽に仕事ができるものではないということは理解しておきましょう。
ずっと勤め続ける前提か、新規就農のステップか
ずっと農業法人に勤務し続ける前提で職を探すのか?
あるいは
将来的に自分で新規就農をしたくて
一時的な修行の場として就職するのか?
これによっても違ってきます。
例えば、
「できれば定年までずっと勤務し続けたい」
という条件で探す場合、
当然待遇面を重視した求人を探すべきです。
逆に1~3年程度で新規就農して自分でやる!
という場合は、
勤務条件が多少悪い場合でも将来自分のためになるか?
という観点で探すべきです。
例えば、
将来ブロッコリー農家になりたいのにネギばかり作っている農業法人に勤務しても仕方ないですよね?
(もちろん、
新しい気づきというのはあるわけですが…)
将来的に自分のためになる目的で職探しをしましょう!
農業法人の探し方3原則!
農業法人の求人を探すのには以下の3原則を意識するとよいでしょう。
勤務地・通勤距離で選ぶ
まず勤務地選びですね。
これは当たり前ですが、
いくら待遇が魅力的だからと言って
通えない場所にある会社には通えないですね!
東京から北海道の農業法人に毎日通勤するわけにはいきませんよね?
今の現状から近くのアパートやマンションに
引っ越しできるか否かによっても変わってきます。
近くに引っ越しできる場合、
全国的に求人を探せるので当然
待遇の良い会社に出会える確率が上がります。
しかし僕の場合自宅から通っていますが
通勤できる距離にも
それなりに良い待遇の法人が点在していますので
もちろん地域にもよりますが
探せば良いところはあると思ってよいでしょう。
通勤距離は片道1時間が限度
これは僕の感想ですが、
車で片道1時間程度が通勤距離の限度だと感じています。
車で1時間だと距離にして40キロ程度です。
往復80キロです!
今はもう慣れているので何とも感じないですが、
最初のころは
「遠すぎ…」
と感じていました(笑)
これ以上長くなると通うのが本当に大変だと思います。
車で3~40分くらいの範囲で探せればベストじゃないでしょうか。
やりたい作物で選ぶ
自分がやりたい作物で選ぶのはとても重要なポイントです。
1口に農業といっても、
お米を作りたいのか?
野菜を作りたいのか?
芋を作りたいのか?
によっても変わってきますし野菜の場合は
露地栽培
ハウス栽培
多量小品目栽培
少量多品目栽培
にも分類されます。
色々ありすぎて分からないという場合は、
まずは大まかに米か野菜かを決めましょう。
そして野菜の場合、
色々な野菜を少しずつ作ってみたい場合=少量多品目栽培
同じ野菜をたくさん作ってみたい場合=多量小品目栽培
となります。
ここら辺は求人にも詳しく書いてあるはずなので
是非チェックしてみてください!
後は少しでも興味のある野菜を作っているところを
探してみるのが良いかと思います。
勤務条件・待遇で選ぶ
勤務条件はよく見ておいた方がいいです!
勤務内容にもよりますが、
個人的に週休1日のみの休日は体力的にも大変です。
休みの日も疲れて寝ているだけで終わるかもしれません…
僕の会社は昔は週休1日のみだったのですが
それは大変でしたね!
休みの日は疲れて遊ぶ元気もなかったです(笑)
今でこそ月に6日休みがあって体は楽になりましたが
年休75日程度なので世間一般からすれば
休みの少なさがわかるかと思います。
冒頭にも説明した通り、
本当に休みのないところが存在するので
最低でも月に6日~は欲しい条件ですね。
できれば月8日~あればかなり良いです。
優良農業法人の見極め方
星の数ほどある農業法人の求人の中から
少しでも自分に合った良い条件の会社を見つけるには
以下のポイントに気を付ければいいです。
勤務条件や待遇を求人サイトの求人票で確認する
まず有名どころの求人サイトを覗いてみましょう。
勤務地やお給料
休日や残業の有無
その他手当など
ここら辺のポイントをよく確認してください。
自分の目的にもよりますが、
ここは条件が良ければよいほどいいです。
変に遠慮しなくていいです。
条件がいいということは
それなりに経営が上手くいっていたり、
人材に投資する気概のある会社ということなので
ポジティブに捉えて問題ないでしょう。
自分が何を重視するか?
によっても変わってきますが、
長く続ける前提でしたら最低でも
月給18万~
昇給・賞与あり
通勤手当あり
住宅手当あり
月休み6日~
残業代全額支給
これくらいの条件は欲しいところです。
実際に応募してみて雰囲気を確認する
良いなと思う求人があったら、
次のステップとして実際に企業に応募してみましょう。
殆どの場合、
求人サイトを通じて応募ができるようになっていると思います。
会社にもよると思いますが農業法人の求人の場合、
一般企業のような堅苦しい面接やペーパーテストは
存在しないものと思ってください。
僕の会社も面接は社長がしていますが
笑い話をしながらという感じで物凄くラフです(笑)
ここら辺の雰囲気は実際に会社に行って
面談をしてみないと全く分からないところですので
実際に行って面接をした感覚を大事にしてください。
面接していて
「なんとなく雰囲気が合わない」
と感じた場合はその感は当たっているかもしれません。
例えば、
待遇のことを聞いたときに嫌な顔をされたり
言葉を濁されたりする場合はやめておいた方がいいです。
また、
農業法人の経営者には
イケイケどんどんなお祭りタイプ
冷静沈着で理論志向タイプ
という2つのタイプがあり、
どちらが自分に合うか?
見極める必要があります。
僕の会社の社長は前者で間違いありません(笑)
前者の場合、
経営はおおざっぱになりがちで細かいことに気を遣う
人にはあまり合わない可能性が高いです。
よく怒られますが、
すぐに忘れられます(笑)
でも、
細かいことはあまり気にしないという
おおざっぱな性格の人には合うと思います。
逆に後者の場合、
何事も物事を突き詰めて考える理論志向のタイプです。
こちらの場合は、
自分も理論志向タイプの人でないと
頭が痛くなるかもしれません…
前者と違って徹底的に分析するタイプの人には向いています。
ここら辺を見極めるには面接時に
「作付け計画や出荷計画みたいなものはありますか?」
など、
計画をどれくらい立てているのか聞いてみるとよいでしょう。
できれば体験入社をさせてもらう
面接が終わったらいざ入社となるわけですが、
できるのならばその前に体験入社をさせてもらいましょう。
いきなり正社員に抵抗があるようなら、
パートアルバイトからでもいいと思います。
面接時に
「全くの素人なので自分に合うか分からないため数日間、
無給でいいので体験をさせて頂けませんか?」
と聞いてみましょう。
それでダメといわれたらそこの会社は素直にやめておきましょう。
農業の経験がある人ならある程度雰囲気がわかるので
体験をしなくてもよいかもしれませんが、
全く経験のない人がいきなり正社員というのも
ギャップがあったときに取り返しがつかなくなります。
数日間も体験させてもらえれば、
1日の作業の流れなど外部からでは分からないことや
内部事情も感覚的に分かるかと思います。
体験を通じて
「ここで行ける!」
と思えばいよいよ入社を決めていいでしょう。
社長の雰囲気はかなり大事
就職を決める際に重視してほしいポイントの一つに
「社長の雰囲気」
があります。
基本的に農業法人の社長というのは
現場に直接指示を出しています。
直接指示を出していなくても、
最終的な意思決定をするのは社長になります。
社長の性格=経営方針
となります。
なので、
自分と社長の性格があまりにもかけ離れていると
経営方針にも共感できず、
辞めたいということにもなりかねません。
だからこそ面接時や体験入社の雰囲気で
判断する必要があります。
ここはよくご自身の目で見極めてください!
まとめ
農業法人の転職に失敗しないためのポイントを
解説しましたが、
いかがでしたでしょうか?
農業は決して楽な仕事ではないですが、
畑で毎日体を動かして仕事ができるというのは
他の仕事では体験できないことです。
また農業法人はそこまで大きな組織であることは少なく
どちらかというとベンチャー企業よりの法人が多いので
経営者との距離が近く、
経営に直接携われるケースが多くやりがいもあります。
転職活動の際にはポイントを抑えて
失敗のない転職をしましょう!
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